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本日は、伊藤忠商事が不祥事により経営再建を模索しているビッグモーターのM&Aを進めている件について解説いたします!
はじめに
2023年11月17日、伊藤忠商事が中古車販売大手ビッグモーターの事業買収を検討していることを発表しました。
伊藤忠商事と子会社、それに企業再生ファンドのジェイ・ウィル・パートナーズの3社連合とビッグモーターが資産査定の独占契約を結び、今後、買収の可否を最終決定する。
ビッグモーターは、2022年1月に保険金不正請求問題が発覚し、業績が急速に悪化しており、2023年3月期の連結決算では、売上高が前期比20.7%減の1兆1,276億円、営業損益が2,138億円の赤字に転落しました。
伊藤忠商事によるビッグモーターM&Aは、中古車業界にどのような影響を与えるのでしょうか。
本ブログでは、その意味と影響を考察したいと思います!
伊藤忠商事の狙い
伊藤忠商事がビッグモーターを買収する狙いは、大きく2つあると考えられます。
1つは、中古車事業の拡大による収益基盤の強化です。
伊藤忠商事は、エネルギーや資源、食品などの分野で強みを持つ総合商社ですが、近年は中古車事業の拡大にも注力しています。
2022年3月期の連結決算では、中古車事業の売上高は1,100億円と、総合商社の中ではトップクラスの規模となっています。
ビッグモーターは、中古車販売台数で国内トップクラスの企業であり、全国に約1,000店舗を展開しているため、伊藤忠商事がビッグモーターを手に入れれば、中古車販売の拠点や販売ネットワークを大幅に拡大することができ、中古車事業のさらなる成長が期待できます。
もう1つの狙いは、M&Aによる再建支援です。
ビッグモーターは、保険金不正請求問題の影響で、経営基盤が大きく揺らいでます。
伊藤忠商事は、M&Aを通じてビッグモーターの経営を立て直し、中古車業界の再編を主導したいと考えているとみられます。
M&Aの実現性と影響
伊藤忠商事によるビッグモーターM&Aが実現するかどうかは、まだ不透明です。
ビッグモーターは、保険金不正請求問題の責任を巡って、創業家と経営陣の間で対立が起きており、伊藤忠商事としても、買収に伴うデューデリジェンスや、創業家との交渉など、課題は多い。
しかし、伊藤忠商事は、ビッグモーター再建に必要な資金やノウハウを有しています。
さらに、買収後の事業には、ビッグモーターの創業家が関与しなことでも合意を進めているそうです。
また、ビッグモーターは、中古車業界で高いブランド力や販売実績を有しています。
両社のシナジー効果が期待できるだけに、M&Aが実現する可能性も十分にあるでしょう。
もし、伊藤忠商事によるビッグモーターM&Aが実現すれば、中古車業界に大きな影響を与えることは確実です。
伊藤忠商事は、中古車事業で国内トップクラスの企業となり、業界の再編を加速させる可能性があります。
また、ビッグモーターは、伊藤忠商事の傘下に入ることで、経営基盤が安定し、中古車事業のさらなる成長が期待できます。
中古車業界の今後
中古車市場は、国内の少子高齢化や自動車の電動化など、さまざまな変化が進む中で、成長が期待されている市場である。
また、近年では、海外からの中古車輸入も拡大しており、競争環境は激しさを増しています。
伊藤忠商事によるビッグモーターM&Aは、中古車業界の再編を加速させる可能性があり、業界全体の競争力を高める効果が期待できる。
また、中古車市場の拡大を促し、消費者にとってより魅力的な市場へと発展させることにもつながるでしょう。
今後、伊藤忠商事とビッグモーターの交渉がどのように進むのか、そして、M&Aが実現した場合にどのような影響を与えるのか、注目していきたいと思います。
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