事業承継の重要性と課題

2023年11月18日

まいどおおきに！Rimpactの中西です。ご覧いただき誠にありがとうございます。

本日は、改めてになりますが事業承継の重要性についてお話させていただきます！

弊社でも、お客様とお話しさせて頂く機会が多い中で、事業承継の重要性はわかっているが緊急性についてはあまり関心がない経営者の方が多いように感じます。

円滑な事業承継を行うためには、最低でも3年ほどの準備期間が必要です！

日本では、中小企業の経営者の高齢化が進んでいます。

2022年時点で、60歳以上の経営者は48.9％に達し、2030年には64.2％に達すると予測されています。

このような状況の中、事業承継は中小企業にとって避けては通れない課題となっています。

事業承継とは、会社の経営権や資産、人材、技術、ノウハウなどを次の世代に引き継ぐことを指します。

事業承継がうまくいけば、会社の存続と発展を図ることができます。

しかし、うまくいかなければ、会社が倒産したり、従業員が失業したりするなどの問題が発生する可能性があります。

日本の中小企業は、日本経済の根幹を支える存在です。

しかし、中小企業経営者の高齢化に伴い、事業承継が喫緊の課題となっていますので、重要性と緊急性を再度認識していただければと思います！

事業承継とは

事業承継とは、会社の経営権や理念、資産、負債など、事業に関する全てを次の経営者に引き継ぐことを指します。

中小企業においては、オーナー経営者の手腕や人柄がその会社の強みや魅力となっていることも多いため、後継者が誰になるかというのは極めて重要です。慎重に検討して選ぶ必要があります。

事業承継の重要性

事業承継が重要である理由は、以下のとおりです。

会社の存続と発展を図るため

中小企業は、日本経済の雇用や技術の担い手として重要な役割を担っています。

事業承継がうまくいけば、会社は存続し、雇用を維持し、技術を継承することができます。

従業員の不安を解消するため

事業承継がうまくいかないと、従業員の雇用や待遇に影響が出る可能性があります。

そのため、従業員の不安を解消するためにも、事業承継は重要です。

取引先の信頼を維持するため

事業承継がうまくいかないと、取引先からの信頼を失う可能性があります。

そのため、取引先の信頼を維持するためにも、事業承継は重要です。

事業承継の課題

事業承継の課題は、以下のとおりです。

後継者不在

中小企業の経営者の高齢化に伴い、後継者不在が深刻な問題となっています。

帝国データバンクが2022年に実施した調査によると、全国企業の約6割にあたる57.2％が後継者不在となっています。これは、調査開始の2011年以来、初めて60％を下回った数字です。

後継者不在の状況は、業種によっても異なります。後継者不在率が最も高いのは「建設業」で70.5％、最も低いのは「農林水産業」で29.7％となっています。

後継者の能力不足

後継者がいても、経営者としての能力が不足しているケースがあります。

経営理念の継承

経営理念は、会社の存在意義や価値観を表すものです。

経営理念を後継者に継承することが重要ですが、難しい場合もあります。

事業承継の類型

事業承継の類型は、以下のとおりです。

親族内承継

現経営者の子や孫など、親族に事業を承継する方法です。

従業員承継

従業員に事業を承継する方法です。

社外承継

社外の第三者に事業を承継する方法です。

事業承継の成功のポイント

事業承継を成功させるためには、以下のポイントを押さえることが重要です。

早期に準備を開始する

事業承継は、長期間にわたる準備が必要です。

事業承継を成功させるためには、とにかくこれに尽きます！

一日でも早い準備をお願いいたします！

後継者を慎重に選ぶ

後継者は、経営者としての能力だけでなく、経営理念を理解し、会社を継続させていく意欲がある人を選ぶことが重要です。

また、親族や従業員の中で後継者の候補となる人物がいない場合、外部からの第三者を選定する必要があります！

後継者の育成を行う

後継者が経営者としての能力を身に付けられるように、育成を行うことが重要です。

経営理念を明確化する

経営理念を明確化し、後継者に継承することが重要です。

事業承継の支援策

政府や自治体では、事業承継の支援策を実施しています。

支援策には、以下のようなものがあります。

税制優遇

事業承継に伴う税負担を軽減する措置です。

事業承継における税制優遇には、以下のようなものがあります。

事業承継税制

事業承継税制とは、後継者が会社や個人事業を承継する際に、贈与税や相続税の納税を猶予または免除する制度です。

事業承継税制には、以下の2つの類型があります。

法人版事業承継税制

法人の株式等を後継者が贈与または相続により取得した場合に、納税を猶予または免除する制度です。

個人版事業承継税制

個人事業の事業用資産を後継者が贈与または相続により取得した場合に、納税を猶予または免除する制度です。

事業承継円滑化法による支援

事業承継円滑化法とは、中小企業の事業承継を支援する法律です。この法律に基づき、中小企業の経営者が事業承継の準備を行う場合に、認定経営革新等支援機関からの指導や助言を受けることができます。

また、事業承継の際に、後継者への経営指導や従業員の雇用維持などの条件を満たした場合、税制上の優遇措置を受けることができます。

その他の税制優遇

事業承継の際に、以下の税制優遇を受けることができます。

中小企業経営者の退職所得の控除の特例

中小企業の経営者が退職した場合に、退職所得の金額から一定額を控除できる制度です。

中小企業の事業承継に係る特別償却制度

中小企業の事業承継に伴い取得した事業用資産について、一定の償却方法を選択することで、減価償却費を通常よりも多く計上できる制度です。

中小企業の事業承継に係る貸付金等の利子等の損金算入の特例

中小企業の事業承継に伴い取得した事業用資産の取得資金について、一定の利子等を損金算入できる制度です。

これらの税制優遇は、事業承継を円滑かつスムーズに行うための重要な支援策です。事業承継を検討している方は、これらの税制優遇の利用を検討してみるとよいでしょう。